アンセプスの和栗は、九州宮崎県のすき村からやってきます。 本当の和栗を知り、その本来の味わいをお菓子で皆様に伝えるため、私は自ら、産地に出向き、栗林の生産者や、加工の様子をその目で確かめてきました
和栗は、愛情いっぱいに育てられた栗林で、自然に落ちた瞬間に、拾われた物だけが出荷されます。時間が経ってしまった物は、乾燥して美味しさが損なわれます。その為に、毎日林の隅々まで目を凝らして、注意深く拾い集めなければなりません。
和栗は大きく分けて3回の旬がある事をご存知でしょうか? 最初の旬は早生(わせ)といって、だいたい8月30日ぐらいから始まります。この時期の栗はハシリですから香りこそするもののさほど甘みはありません。そして第2期の収穫は9月の中頃に行います。これを中手(なかて)と言い、味、香りもしっかりとして最も収穫量の多くなる時期です。そして最後の収穫、晩手(ばんて)があります。10月の上旬から始まりますが、栗の味が最も濃く、甘みも最高の栗がとれます。しかし美味しい分虫たちもよくそれを分かっていますから、虫食いによって収穫量が非常に限られます。
私どもアンセプスではこうした3回の旬に合わせた栗のお菓子づくりを考えて行こうと思っています。同じ秋でも初秋から晩秋まで、少しづつ忍び寄る冬を感じていただけるお菓子があったら、すてきだとは思いませんか?